体験・アクティビティはどうやってデータをインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、体験・アクティビティがデータをインバウンド集客で活用する事例が増加しています。データ活用における体験・アクティビティのプロモーションの成功事例では、インバウンドに関連するデータを、収集し解析することで効果的なインバウンド対策を実施できているようです。
このページでは、体験・アクティビティのデータのインバウンド対策やインバウンド集客における活用について、次の3つの事例を取り上げます。
- 体験・アクティビティ×データ活用事例その①:Voyaginは環境省と国立公園オフィシャルパートナーシップを締結
- 体験・アクティビティ×データ活用事例その②:JNTOは体験型観光を全国から収集し訪日プロモに活用
- 体験・アクティビティ×データ活用事例その③:博多旧市街、データ活用で民間プレイヤーによる海外向け観光商品販売を実施
体験・アクティビティのインバウンド対策やインバウンド集客では、データ活用をすることで効率的かつ効果的に施策を行えます。どこの国からのインバウンドが多いのか、消費額が多いのは国籍・年代含めどんな人なのかということは、対策を講じたりターゲットをしぼったりする上で非常に重要です。そして、それはイメージや体感ではわかりません。なんとなく中国人が多いかな、と思っていたら実は最も多いのは韓国人だった、ということもあるでしょう。正しいデータ活用をすることで、最も注力すべきはどこなのかということがわかってきます。体感ではかるよりも正確に、そして効率的に施策を行えます。
ここでは、体験・アクティビティという業界・業種におけるデータ活用のプロモーション事例を紹介していきます。
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「インバウンドコンサル」の資料を無料でダウンロードする「インバウンドデータ」の資料を無料でダウンロードする「調査・リサーチ」の資料を無料でダウンロードするVoyaginは環境省と国立公園オフィシャルパートナーシップを締結
2018年6月11日、インバウンド向けのアクティビティ予約サイトを運営する株式会社Voyaginは、環境省と国立公園オフィシャルパートナーシップを締結しました。このパートナーシップにもとづき、Voyaginは、訪日外国人に向けて国立公園の魅力を発掘・発信と、Voyaginユーザー(主に欧米豪の個人旅行客)を国立公園へ送客することによる地域の活性化の推進を発表しています。
その取り組みとしてあげられているのが、データ活用によって、販売した体験から実績・ユーザーデータを取得し、既存プログラムの磨き上げと、新規体験プログラム造成の仮説出すというもの。さらに体験プログラムの開発・造成で、国立公園満喫プロジェクトに認定されている8公園において、外国人プロフェッショナルによる現地調査を実施。訪日外国人向けの体験プログラムの開発・造成を行うほか、ガイド・通訳案内士の人材育成に力を入れて、訪日外国人から満足度の高いガイド・通訳案内士の知見を活用し、ツアーの質アップ、ガイドや通訳案内士の育成を目指す方針です。この取り組みは、国が発表した「明日の日本を支える観光ビジョン」に基づいて発足した「国立公園満喫プロジェクト」の一環です。国立公園へインバウンドを誘致することで、全体目標である「2020年までに訪日観光客数4,000万人」の達成を目指しています。
JNTOは体験型観光を全国から収集し訪日プロモに活用
日本政府観光局(JNTO)は、訪日外国人が参加可能で受け入れ態勢が充実したアクティビティや観光施設などの観光コンテンツを全国各地から収集し、訪日旅行プロモーション事業に活用します。DMOなどに魅力的な観光コンテンツを登録してもらう手続きを2018年10月4日より開始しました。 訪日外国人の体験型観光への興味、関心が高まっていることを受け、特色ある観光コンテンツを集めています。着地型ツアーや体験プログラムなどのアクティビティ、ガイドや案内表記が充実した観光施設などが対象。宿泊施設や飲食 店、イベントなども対象コンテンツに含まれています。
観光コンテンツをJNTOに登録できるのは、全国各地のDMO、都道府県、政令指定都市。登録期間は11月16日までで、基本情報や特徴、受け入れ態勢、画像・映像素材などを整理し、JNTOのウェブサイトやSNS、パンフレットなどを通じた訪日旅行プロモーションに活用します。地方への誘客、旅行消費の拡大などにつなげる方針です。
博多旧市街、データ活用で民間プレイヤーによる海外向け観光商品販売を実施
「博多旧市街」プロジェクトのひとつに、「民間プレイヤーによる海外向け観光商品販売」があります。寺社などでの和文化体験や伝統工芸など旧市街の魅力を体験できる観光商品を海外に向けて販売するというものです。これは、2017年8月に福岡市からの委託事業としてスタートし、2018年4月以降は民間事業者で継続するという方針で、和文化体験施設SUITO FUKUOKAを運営する株式会社イーストを中心に、私が所属するインアウト株式会社とダイスプロジェクトの三社で、観光商品の造成をスタートしました。
2017年9月からのスタートで、事業者向けに説明会や声がけを行いました。外国人向けに商品を作りたい事業者さんは、基から外国人向けにやっているのに加え「まったく初めて」「日本人向けに実施している商品を工夫」をあわせて20数社が集まりました。しかし、中にはカルチャーセンターなどを借りて、体験コンテンツを提供していた方もおり、そういった方にとっては「この旧市街エリアで実施できる場所がない!」ということで、まずは寺に訪問を実施。毎年11月に寺社仏閣をさまざまなライトアップとともに観覧できる「博多ライトアップウォーク」に協力をいただいている寺を事業担当である博多区役所スタッフに協力してもらいすすめました。結果として、2018年4月末現在、住職自らが行う「妙楽寺での座禅体験」、寺を場所として展開する「本岳寺での日本舞踊体験」「海元寺のヨガ体験」など寺での体験プログラムを含めた23の商品が完成。「SUITO FUKUOKA」のホームページに掲載され、申込ができます。今後、海外の予約サイトにも掲載される予定です。