温泉・スパリゾートはどうやってデータをインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、温泉・スパリゾートがデータをインバウンド集客で活用する事例が増加しています。データ活用における温泉・スパリゾートのプロモーションの成功事例では、インバウンドに関連するデータを、収集し解析することで効果的なインバウンド対策を実施できているようです。
このページでは、温泉・スパリゾートのデータのインバウンド対策やインバウンド集客における活用について、次の3つの事例を取り上げます。
- 温泉・スパリゾート×データ活用事例その①:城ヶ崎温泉:観光客のニーズをつかみ売上増
- 温泉・スパリゾート×データ活用事例その②:ニフティ、温泉でIoTを活用、人の動きをリアルタイムに可視化する実証実験
- 温泉・スパリゾート×データ活用事例その③:Webを中心とした多彩なチャネルで「温泉コンシェルジュ」を目指す 温泉旅館・ホテル予約サイト「ゆこゆこ」のRtoaster活用事例
温泉・スパリゾートのインバウンド対策やインバウンド集客では、データ活用をすることで効率的かつ効果的に施策を行えます。どこの国からのインバウンドが多いのか、消費額が多いのは国籍・年代含めどんな人なのかということは、対策を講じたりターゲットをしぼったりする上で非常に重要です。そして、それはイメージや体感ではわかりません。なんとなく中国人が多いかな、と思っていたら実は最も多いのは韓国人だった、ということもあるでしょう。正しいデータ活用をすることで、最も注力すべきはどこなのかということがわかってきます。体感ではかるよりも正確に、そして効率的に施策を行えます。
ここでは、温泉・スパリゾートという業界・業種におけるデータ活用のプロモーション事例を紹介していきます。
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「インバウンドコンサル」の資料を無料でダウンロードする「インバウンドデータ」の資料を無料でダウンロードする「調査・リサーチ」の資料を無料でダウンロードする城ヶ崎温泉:観光客のニーズをつかみ売上増
城ヶ崎温泉は、携帯電話やスマートフォンをお財布代わりに使えるシステムを導入することで、観光客の利用履歴を蓄積し、定量的な分析を行いました。何時頃に観光客が多いか、人の組み合わせは親子連れが多いのか、男女ペアが多いのか、また、どこの外湯が一番人気なのかなどを分析することで、より効果の高い施策を実施したり、温泉街の街づくりやサービス、広報の方法などの改善につながりました。また、花火など観光客が立ち止まって楽しむイベントよりも、灯篭流しなど観光客が街を歩くイベントのほうがお店の売上増に貢献するという発見もされました。このケースでは、ビッグデータを活用しユーザのニーズを見極めることで、彼らに対して行う施策の取捨選択や最適化を図っています。
城崎温泉は兵庫県北部にあります。7か所ある外湯が有名で、宿に泊まって温泉めぐりを楽しむ観光地です。ちょっと昔は普通の温泉街でした。でも今は違います。図1に示すように、ホームページを見てもらうと分かりますが、沢山のイベントが行われています。携帯電話やスマートフォンに入っているICカード機能を利用し、「ゆめぱ」というデジタル外湯券を発行し、集めたデータを街の活性化に活 用する取組みを始めました。サポートしたのは、独立行政法人産業技術総合研究所です。宿泊客が旅館にチェックインする際、携帯電話やスマートフォンを登録 すると財布代わりに使えるシステムになっているため、現金を持たずに温泉めぐりができ、土産物店などで買い物もできます。プライバシーを守るため個人を特定できないよう配慮してありますが、観光客の利用履歴を蓄積すると、その動きを定量的にパターンとして分析できます。回遊している観光客の数、グループ構成、滞留・経路分析なども時間ごとに把握できます。現地の関係者は経験的に、何時頃に観光客が多いか、人の組み合わせは親子連れが多いのか、男女ペアが多いのか、また、どこの外湯が一番人気なのかなどを知っていますが、それを定量化して把握できます。
ニフティ、温泉でIoTを活用、人の動きをリアルタイムに可視化する実証実験
ニフティ株式会社は、IoTを活用して、温泉施設の混雑状況とスタッフの配置をリアルタイムに可視化する実証実験を開始しました。実証実験は、埼玉県北葛飾郡杉戸町の「杉戸天然温泉 雅楽の湯」において、約半年間続けられました。実験では、カメラを2つ搭載することで人を立体的にとらえ、人数や人の動きなどを検出可能なステレオカメラを脱衣所入口や休憩所、食事処など、施設内の主要箇所に設置し、場所ごとの利用人数をリアルタイムでカウントして施設内の混雑状況を確認します。さらに、近距離通信を利用して一定距離内にあるスマートフォンなどの端末に電波を発信するビーコンを施設スタッフが装着し、これを検出することで配置状況を可視化。
年間30万人以上が訪れる「雅楽の湯」において、ステレオカメラとビーコンを活用した実験を行うことで、機器の反応精度やリアルタイムでのモニタリングの有用性を検証するとのこと。なお、実証実験では、顔など個人が識別できる情報は取得せず、人数カウントに必要なデータのみ利用するほか、浴室にはカメラを設置しないなど、プライバシーにも配慮がなされます。クチコミを中心とした温泉・温浴施設情報専門サイト「@nifty温泉」と、デバイスのIoT化を目指す企業を支援するサービス「ニフティIoTデザインセンター」が企画・構築しているといいます。温泉・温浴施設の混雑状況とスタッフの配置状況をリアルタイムで確認することで、今後ニフティでは、施設内のヒートマップ提供サービスや、混雑状況に応じたスタッフの配置支援システムなど、温浴施設とのネットワークやサービス運営ノウハウ、IoTに関する知見を活用したサービスの展開を検討する方針です。
Webを中心とした多彩なチャネルで「温泉コンシェルジュ」を目指す 温泉旅館・ホテル予約サイト「ゆこゆこ」のRtoaster活用事例
温泉旅館・ホテル予約サイト「ゆこゆこネット」を運営するゆこゆこホールディングス株式会社は、お客様の様々な旅行ニーズに対応するため、デジタルマーケティングの改革に取り組んでいます。上流から下流に至るまでマーケティング活動の全体像を緻密に設計し、段階的にそれを実現していくことで、Webを中心とした多彩なチャネルでゆこゆこならではの接客(おもてなし)を目指しています。同社の改革を支援するのがブレインパッドのプライベートDMP「Rtoaster」。
ブレインパッドのコンサルタントが戦略立案フェーズから参加。ツール選定、PDCA体制の構築、予算計画・スケジュール立案に至るまで、デジタルマーケティング全体をサポートや、Rtoasterをデジタルマーケティングハブとして採用。お客様のサイト内での行動から傾向を蓄積し、趣味趣向・行動パターンを加味したレコメンド(おもてなし)やそれらのセグメントをMAツールと連携し、サイトに訪れていない時にもお客様に最適なタイミングで多彩なアクションを実施など、導入ポイントは多岐にわたります。Rtoasterの適用箇所を増やしていけば、まさしく旅行代理店の窓口で「対面接客を受けるような体験」をお客様にオンラインでご提供できることを目指しています。