食品・お菓子メーカーはどうやってSNS・ソーシャルをインバウンドに活用すべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、食品・お菓子メーカーがSNS・ソーシャルをインバウンド集客で活用する事例が増加しています。インフラなど受け入れ体制の整備といったインバウンド対策と比較すると、イニシャルコストを抑えてスタートできることがSNS・ソーシャル活用のメリットです。
このページでは、食品・お菓子メーカーのSNS・ソーシャルのインバウンド対策やインバウンド集客における活用について、次の3つの事例を取り上げます。
- 食品・お菓子メーカー×SNS・ソーシャル事例その①:日本の伝統の「抹茶」がSNS・ソーシャルの口コミでインバウンドで人気に、ネスレ日本が仕掛ける抹茶マーケティングとは
- 食品・お菓子メーカー×SNS・ソーシャル事例その②:サントリーホールディングスの「山崎」や「白州」のブランディングを狙ったSNS・ソーシャル活用
SNS・ソーシャルを活用したインバウンド集客やインバウンド対策においては、業界・業種やターゲットとする国籍によってかなり様変わりします。例えば、中国では日本と比べ物にならないほどSNS・ソーシャルが日常に浸透しています。また、業界・業種によってはSNS・ソーシャルを活用するにあたって、クーポンなどを活用し、集客施策に活用したほうがいい場合、ファン数を増やしてリピーター獲得や拡散させたり、認知を広めたりしたほうが良い場合などあるでしょう。
ここでは、食品・お菓子メーカーという業界・業種におけるSNS・ソーシャルの各社の事例を元にして、効果的なSNS・ソーシャルを活用したインバウンド対策やインバウンド集客のケーススタディーをしてみます。それでは見ていきましょう。
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公式アカウントの運用など「SNSプロモーション」の資料を無料でダウンロードするSNSを含むインバウンド向け「広告運用」の資料を無料でダウンロードするSNS拡散を狙う「インフルエンサー」の資料を無料でダウンロードする日本の伝統の「抹茶」がSNS・ソーシャルの口コミでインバウンドで人気に、ネスレ日本が仕掛ける抹茶マーケティングとは
日本の味「抹茶」がインバウンドで人気を博しています。日本らしい味として、しばしば抹茶味のお菓子などがSNS・ソーシャルを中心に海外で話題になることが多いですが、やはり訪日旅行の定番おみやげとしての地位を築いています。そこに着目したのがキットカットなどを手がけるネスレ日本です。
「matcha(抹茶)」は海外でウケる味
海外でも「matcha(抹茶)」の魅力は広く知られています。京都などで抹茶体験を目当てに観光する訪日外国人は多く、また抹茶味のお菓子などは定番の日本旅行土産として有名になっています。グローバル企業のネスレなだけあり、海外現地で抹茶味のキットカットを販売しているケースもありますが、日本で売られているものとは味が違うそうで、例えば訪日タイ人など抹茶好きの国の訪日外国人は自国のものとの比較のために買っていくようです。
「ネスカフェ」を日本で体験、SNS・ソーシャルでの拡散を狙う
ネスレ日本は、前述のキットカットのほか「ネスカフェ」ブランドを扱っていることでも知られています。ネスレ日本は、この「ネスカフェ」もインバウンド向けにプロモーションを展開しています。2018年の春節シーズンには、訪日中国人向けに「ネスカフェ 和もてなし 無人カフェ」を浅草にオープン。人形ロボット「Pepper」を活用した無人店舗にすることで、訪日中国人のSNS・ソーシャルへの投稿・拡散を狙ったものです。
店舗では、春節の風習に準じた写真撮影ができたり、くじ引きのサービスを提供したりしています。中国での春節のお祝いを意味する手を組むポーズ「拜年(バイネン)」を「Pepper」がし、記念写真がとれるといったものです。コーヒーの提供も「Pepper」が行うため、SNS・ソーシャル映えしやすいプロモーションや店舗設計だといえるでしょう。ここから、インバウンド向けのSNS・ソーシャル対策とは、公式アカウントの運用だけでなく、口コミの誘発も有効な手段の一つであることがうかがえます。
サントリーホールディングスの「山崎」や「白州」のブランディングを狙ったSNS・ソーシャル活用
サントリースピリッツ株式会社が運営する「サントリー山崎蒸溜所」。日本人・訪日外国人の来場者ともに、主に山崎ブランドや、サントリーのウイスキーづくりに強く興味、関心を持っていることが多く、それらの来場者向けに日本最高クラスのウイスキーテイスティングを含めた工場ツアー、各種イベントを行っています。
SNS・ソーシャルや口コミサイトで高評価を得る「サントリー山崎蒸溜所」
日本の高級ウィスキーブランドである「山崎」を生産するサントリー山崎蒸溜所は訪日外国人の人気観光スポットとなっています。観光口コミサイト「TripAdvisor」でも多くの訪日外国人のレビューとともに高い評価を受けています。さらに同サイト発表の「行ってよかった!工場見学&社会科見学ランキング2016」でも上位にランクインしています。
もちろん、SNS・ソーシャルでの口コミも多数あります。Facebook上では、公式のFacebookページこそ2015年時点で更新が止まっていますが、非公式のスポットページには2018年7月現在、約4万人以上のチェックイン(訪問)とともに2800件のいいねを獲得しています。世界各国出身の訪日外国人から100件以上のコメントが見られ、平均で4.7/5の評価を受けています。
これらの訪日外国人による人気をうけ、より快適に見学できるよう、パンフレットの多言語化(英語・中国語)や、製造工程見学のオーディオガイド整備(英語・フランス語・中国語)などを行っています。蒸溜所を訪れるすべての来場者に、山崎ブランドやサントリーウイスキーのファンになってもらえるよう、「Yamazaki」のブランド力を駆使しサントリーの訪日外国人への知名度向上を狙っています。
「Weibo(微博/ウェイボー)」でも公式アカウントを運用
またサントリーウィスキーでは「Weibo(微博/ウェイボー)」の公式アカウントも運用しています。アカウントでは、サントリーウィスキーの「山崎」「白州」「響」といった各種銘柄のブランディングが目的とみられる投稿が数多くあります。
なお、ウィスキーには「中国産ブランド」の銘柄が存在しないこともあり、日本のウィスキーの質の高さも相まって人気のお土産となっているようです。