体験・アクティビティはどうやってインバウンドにおいて地方誘致・地方創生に取り組むべきなのか?
インバウンド市場が盛り上がる中で、体験・アクティビティが地方誘致・地方創生によってインバウンド集客で成功する事例が増加しています。都心部での訪日外国人受け入れのノウハウをそのまま持っていって成功する場合もあれば、地方ならではの特色を活かしたり、個別の取り組みが評価されている事例もあります。
このページでは、体験・アクティビティの地方誘致・地方創生のインバウンド対策やインバウンド集客における活用について、次の3つの事例を取り上げます。
体験・アクティビティ×地方誘致・地方創生事例その①:Airbnbが手がける現地企画ツアーなどを提供する新サービス「トリップ」
- 体験・アクティビティ×地方誘致・地方創生事例その②:寿司作り体験も!?アジア各地で企画されたツアーを提供する「Voyagin」
体験・アクティビティ×地方誘致・地方創生事例その③:「山陰インバウンド機構公式サイト 緑の道~山陰~」を音と音声で伝える
地方誘致・地方創生のためのインバウンド集客やインバウンド対策においては、業界・業種やターゲットとする国籍によってかなりその内容が様変わりします。例えば、中国出身の訪日外国人には人気の観光地が、台湾出身の訪日外国人には人気ではなかったり、その消費動向が異なっていたりすることがあります。またこういた訪日外国人の国籍とは関係ない共通の手法が、色々な国からの訪日外国人にしっかりと効果がある場合もあります。
ここでは、体験・アクティビティという業界・業種における地方誘致・地方創生の各社の事例を元にして、効果的な地方誘致・地方創生を活用したインバウンド対策やインバウンド集客のケーススタディーをしてみます。それでは見ていきましょう。
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「インバウンドコンサル」の資料を無料でダウンロードする「広告運用」の資料を無料でダウンロードする「展示会出展サポート」の資料を無料でダウンロードするAirbnbが手がける現地企画ツアーなどを提供する新サービス「トリップ」
Airbnb(エアビーアンドビー)といえば、世界的に利用されている民泊仲介サイトとして有名ですが、平成28年(2016年)11月17日、現地のツアーを調べたり、話題のスポットを検索したりできる新サービス「トリップ(Trips)」を発表しました。
Airbnbは民泊のメリットとして「現地の人とコミュニケーションができる」「普通の旅行よりもディープな体験ができる」「自分の趣味に合った宿泊施設が利用できる」などを掲げており、同社が目指しているのは民泊の利用者増大ではなく、それを通じてより充実した旅行体験を味わってもらうことにあるのだそうです。
「トリップ」は民泊とあまり関係がないサービスにもかかわらず、「同社の8年間の歴史で最も重要な展開」と位置づけられていたのはこのような理由からでしょう。
「トリップ」には「体験(Experiences)」「スポット(Places)」「ホーム(Homes)」という3つの主要機能があり、それぞれ以下のような使い方が可能です。体験を通して地方の魅力はもちろん日本の良さを余すことなく体感してもらえるというもの。
体験:旅行先の人々が企画するアクティビティ、ツアー参加。たとえば、侍の剣術ワークショップ(東京)、クラシックカー体験(マリブ)など スポット:ホストのおすすめスポット検索。現地の情報通、地元文化に精通した人による「ツウのリコメンド(Insider Guidebooks)」も ホーム:「体験」ともに予約できる宿泊施設の紹介
寿司作り体験も!?アジア各地で企画されたツアーを提供する「Voyagin」
「Voyagin(ボヤジン)」は、東京都渋谷区に本社を構えるVoyagin社が運営している、現地の人が企画したツアーに参加できるサービス。「インドでスラム街出身の人にスラム街を案内してもらうツアー」「日本で元寿司職人から寿司作りを習うツアー」といった、一風変わった企画が利用できるのが特徴です。
同社はこのサービスを「旅行体験のフリーマーケット」と表現。現地の人が自らツアーを企画・提供でき、同社の側ではクオリティー維持のための審査や現地調査などを行っています。
対象となっているエリアは日本、ベトナム、台湾、インド、香港といったアジア各国。2015年に楽天が株式の過半数を取得しており、現在は同グループ傘下として事業を展開しています。
「山陰インバウンド機構公式サイト 緑の道~山陰~」を音と音声で伝える
「一般社団法人山陰インバウンド機構」が運営する「山陰インバウンド機構公式サイト 緑の道~山陰~」の公式ウェブサイト。
こちらは山陰地方の観光ガイドメディアですが、日本語・韓国語・中国語(繁体字)・中国語(簡体字)・英語・フランス語・ロシア語・タイ語の8か国語に翻訳され配信されています。ウェブサイトを多言語化することでより多くの訪日外国人に正確な情報を配信でき、ターゲットにしっかりと期待と安心感を抱かせています。
また、「山陰インバウンド機構公式サイト 緑の道~山陰~」ではWEB上でガイドブックを配信したり、Instagram上で「#Sanin_stagram」とタグをつけて写真を投稿することを呼び掛けるなどしています。島根や鳥取の観光スポットやグルメ情報、歴史、文化などをウェブ上で配信することで誰もが場所・時間を選ばずにガイドブックや、興味のある場所の活きた情報などを入手できます。
「山陰インバウンド機構公式サイト 緑の道~山陰~」がYouTubeにアップしている動画も人気を博していて、5000件を超える高評価を獲得しています。ドローンを駆使した4K動画の迫力で山陰地方の雄大な自然や食文化やお祭り、伝統産業や歴史的建造物などを言葉を使わず映像と音で表現することによって、世界中の人々にその土地ならではの魅力を余すことなく伝えることに成功しています。