旅館・民宿のSNS・ソーシャル活用に関するインバウンド事例集

旅館・民宿はどうやってSNS・ソーシャルをインバウンドに活用すべきなのか?

訪日外国人が日本宿泊の際に選ぶ宿泊施設にはホテル、旅館、Airbnbなど民泊がありますが、こうした宿泊施設の中で一般的に良く選ばれるのがホテル、そして近年急激に伸びているのが民泊です。

一方、実は昔ながらの旅館はインバウンドの取り込みに苦戦が続いています。訪日外国人の宿泊先として旅館が選ばれにくい理由はいくつかありますが、インバウンドを見据えてすぐに改善できる点、ビジネスモデルに関係するためすぐには変えられないけれどもインバウンドを見据えると改善が必要な点があります。

そもそも観光庁が発表している平成28年度の「宿泊旅行統計調査」によると、2016年(平成28年)の1月~12月の施設別の客室稼働率では、旅館の稼働率は非常に低く、2016年に若干上向いたものの37.1%となっています。こちらの数字を見ているとインバウンド対策に苦戦をされている旅館が多いように思われます。そのような中でもインバウンド対策をうまくしており、訪日外国人を取り入れている旅館もあるのは事実です。

そのような中で旅館・民泊におけるインバウンド対策でSNS・ソーシャルに絞り次の3つの事例をご紹介していきます。まず1つ目はインバウンド受け入れを開始した1982年から2015年までで、90か国の地域の延べ17万7035人の訪日外国人を受け入れてきた東京の下町・谷中に位置する「澤の屋旅館」のSNS・ソーシャルを活用した事例。家族経営の旅館で全12室しかない、下町の小さな旅館がSNS・ソーシャルの中で、特にFacebookを活用し、外国人を集めた事例をご紹介します。

2つ目が旅好きが選ぶ!外国人に人気の日本の旅館 ランキング 2017でTOP10入りしている岐阜県高山市にある、お宿 山久のSNS・ソーシャル活用事例です。近年、岐阜県高山市は「君の名は。」の影響で、訪日外国人が激増しています。そんな岐阜県高山市で人気を誇る、旅館では一体、どのようなSNS・ソーシャルを活用したインバウンド対策を行っているのでしょうか?

3つ目は、世界最大級の旅行クチコミサイトトリップアドバイザーの2017年宿泊施設満足度ランキングで3位、外国人に人気の旅館施設ランキング2016でTOP10位に入っており、最近「山奥の小さな旅館が連日外国人客で満室になる理由」という書籍を出版された、湯平温泉「山城屋」のSNS・ソーシャルを活用した事例です。

本コンテンツの事例を、自社のSNS・ソーシャルを活用したインバウンド対策にお役立てください。それでは、旅館・民泊のSNS・ソーシャルを使ったインバウンド対策についての事例を紹介していきます。

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17万人の訪日外国人を受け入れてきた「澤の屋旅館」のSNS・ソーシャル活用事例

澤の屋旅館公式Facebookページより

澤の屋旅館公式Facebookページより

「澤の屋旅館」は東京の下町・谷中に位置する訪日外国人に人気の宿です。家族経営の旅館で全12室を提供。宿泊料金は1泊素泊まり5400円からとなっており比較的リーズナブルな価格設定となっています。

宿泊客の90%以上が、欧米圏からの訪日外国人となっており、インバウンド受け入れを開始した1982年から2015年までで、90か国の地域の延べ17万7035人の訪日外国人を受け入れてきました。「澤の屋旅館」は、世界最大級の旅行クチコミサイトトリップアドバイザーから2011年より5年連続でエクセレンス認証を受賞しています。

ちなみに、エクセレンス認証とは最高のサービスを継続的に提供しているホスピタリティ施設(観光地や飲食店など)に、トリップアドバイザーが与える賞のこと。また、「澤の屋旅館」の取り組みに関する本もいくつか出版されており、国内外からの注目の高さがうかがえます。では、具体的なインバウンド対策として何を実施しているのでしょうか?

「バラエティー性に富んだ投稿」と「更新頻度の高さ」澤の屋旅館のFacebookページ運用事例

「澤の屋旅館」は、公式Facebookページを運営しています。投稿はほとんど毎日行われており、写真や動画とともに、天気や地域の催しものなど旅館周辺の情報や、旅館の施設に関しての情報が提供されています。

すべての投稿は英語で実施されており、どの投稿も平均で20~30件のいいねを獲得しています。「澤の屋旅館」のページ全体では、2018年6月現在、2,800件以上のいいねを獲得。「バラエティー性に富んだ投稿」と「更新頻度の高さ」この2つを軸にFacebook上で多くのファンを獲得しています。その他にもFacebookページでは「澤の屋旅館」内で行われたイベントを動画にして配信することも行っており、動画とFacebookを組み合わせて活用しています。

トリップアドバイザーも有効活用

「澤の屋旅館」ではトリップアドバイザーも有効活用しています。レビューの多くに、「澤の屋旅館」の館主から返信がしてあり、宿泊後の「おもてなし」も感じることができます。評価に関しては、331人中、323人が高評価以上を与えており、平均値では4.9/5を獲得。

また、写真を投稿するページには、宿泊者が「澤の屋旅館」での滞在を通じて体験したことに関する写真が、多く投稿されています。「澤の屋旅館」英語版ホームページで、宿泊者にトリップアドバイザー上での評価やレビューの書き込みを誘導させるためのリンクが貼られていることが、多数の評価、リアクション獲得の一因になっていると考えられます。これにより、旅館自体の知名度向上や、潜在的な訪日外国人に向けたPRが可能になります。

「お宿 山久」のおもてなしが伝わるFacebookページ運用事例

「お宿 山久」公式Facebookページより

「お宿 山久」公式Facebookページより

岐阜県高山市は、1986年に国際観光都市宣言を行い、早くから多言語化などインバウンド対策に取り組んできました。高山市では「広域かつ多種多様なプレーヤーの連携の促進」を進め、訪日外国人が見たい、体験したいと考える「ありのままの日本」を観光に打ち出すことで、2016年には在住人口9万人の5倍以上となる46万人の外国人宿泊者数を達成しています。

さらに、近年では日本の映画の歴代興行収入ランキング4位になり、世界でも大ヒットした「君の名は。」の聖地巡礼スポットとしても岐阜県高山市は注目を浴びています。このような岐阜県高山市には宿泊するスポットも数多くあり、宿泊施設の激戦区となっています。

そんな中で、トリップアドバイザーの「外国人に人気の日本の旅館 ランキング 2017」でTOP10入りし、トリップアドバイザー上の岐阜県高山市内で1位の評価を得ている「お宿 山久」。数多くの訪日外国人が訪れる、岐阜県高山市の中で選ばれる理由は一体どこにあるのでしょうか?「お宿 山久」のSNS・ソーシャルに特化したインバウンド対策の事例を紹介していきます

おもてなしが伝わるFacebookページ運用術

「お宿 山久」は日本語版Facebookページと英語版Facebookページの両方を運営しています。英語版のFacebookページを見てみると毎日投稿しています。さらに、投稿内容を見てみると、泊まってくれた方々の写真をアップしています。

このような形で泊まっている人たちの喜んでいる顔を見ることができ、泊まることを考えて検索している外国人ユーザーは「お宿 山久」に泊まることをイメージしやすくなるでしょう。「お宿 山久」の温かな雰囲気が伝わってくる投稿です。投稿を見ていると楽しんでいる訪日外国人の姿が伝わってきて、思わず泊まりたくなります。ちなみに日本語版のFacebookでも同じような投稿をしており、日本人観光客は日本語版のFacebookページに投稿しているようです。

他にも、動画を投稿しており、近くで開催されたお祭りの雰囲気を伝えています。このように旅館の雰囲気をSNS・ソーシャルを通して、伝えていくことは、実際に足を運んで旅館を試すことができない訪日外国人に対して有効な対策の1つになるでしょう。

湯平温泉「山城屋」の連日、外国人客で満室になるFacebookページ運用術

湯平温泉「山城屋」公式Facebookページより

湯平温泉「山城屋」公式Facebookページより

世界最大級の旅行クチコミサイトトリップアドバイザーの2017年宿泊施設満足度ランキングで3位、外国人に人気の旅館施設ランキング2016でTOP10位に入っており、最近「山奥の小さな旅館が連日外国人客で満室になる理由」という書籍を出版された、湯平温泉「山城屋」。

10年ほど前は、空室が目立ち、旅館を運営するのも精一杯だったみたいですが、ここ数年では連日、訪日外国人で満室になっているとのことです。では湯平温泉「山城屋」ではどのような取り組みをすることにより、連日訪日外国人で満室になることができたのでしょうか?湯平温泉「山城屋」のSNS・ソーシャルのインバウンド対策をご紹介していきます。

英語と日本語を使い分けて発信:湯平温泉「山城屋」Facebookページ運用事例

湯平温泉「山城屋」のFacebookページは2011年から運用しており、2018年6月8,000件以上のいいねを獲得しています。全国的に見ても1万いいね以上を獲得している企業のFacebookページは珍しく、大分県ではトップクラスの影響力を持つFacebookページとなっています。

英語と日本語を分けて投稿をしており、外国人に届けたい情報は英語で発信して、日本人に届けたい情報は日本語で投稿。どちらにも届けたい情報であれば、1つの投稿に、英語と日本語を混ぜて発信をしています。

さらに、投稿を見てみると湯平温泉「山城屋」内で行う、訪日外国人向けのイベントも告知しています。他にも、泊まってくれた方々の集合写真や、湯平温泉「山城屋」の周りのおすすめスポットを動画で紹介し、Facebookページ上で発信したり、湯平温泉「山城屋」の宣伝だけではなく、由布院を楽しめるお役立ち情報も発信しているのがポイントです。

Facebookメッセージも活用し接客

Facebookページを見ているお客様が多いため、Facebookメッセージを通して、問い合わせが来ることもたくさんあるそうです。そのような問い合わせにもすぐ対応できるように、受け答えの回答集を作っているそうです。

湯平温泉「山城屋」はFacebookを通して、訪日外国人とのWEB上でのコミュニケーションをとても大切に行っています。SNS・ソーシャルで気軽に情報を受け取れたり問い合わせができたりするので、だからこそ丁寧に対応することが大切になります。

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